京都大学大学院 情報学研究科 数理工学専攻 応用数学講座 数理解析分野
中村・辻本研究室


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関西可積分系セミナー (2005年10月24日)

日時
2005年10月24日(月)15時-16時30分
場所
京都大学工学部総合校舎112講義室
梶原健司 (九州大学)
Painlevé および Toda 方程式の解の Hankel 行列式公式と補助線形問題

可積分系において解の行列式公式は背後の数理構造を反映する.Painlevé方程式の有理解に付随する特殊多項式には Hankel 行列式公式も知られているが,行列式の要素はある2次の漸化式を満足する.いくつかの場合に要素の母函数を構成すると,母函数が超幾何型の特殊函数の対数微分で表示されるという現象が見られる.

本講演ではこの現象の背後の構造を理解するため Painlevé II, IV 方程式の generic な解に対する Hankel 行列式公式を考察した結果を示し,行列式の要素の母函数はそれぞれの補助線形問題の解と密接に関連していることを報告する.さらに,計算自体は各々の方程式の特殊性に深く依存するにもかかわらず,最終結果は本質的に同じであるため,この構造はPainlevé 方程式よりもむしろ Bäcklund 変換を記述する Toda 方程式に起因すると予想される.そこで本講演では Toda 方程式の一般解に対するHankel 行列式公式を考察し,行列式の要素が補助線形問題および随伴線形問題の解の比のスペクトルパラメータに関する漸近展開の係数であることを示す.