京都大学大学院 情報学研究科 数理工学専攻 応用数学講座 数理解析分野
中村・辻本研究室


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関西可積分系セミナー (2003年7月29日)

日時
2003年7月29日(火)13時-14時30分, 15時-16時30分
場所
京都大学本部キャンパス工学部総合校舎406会議室
児玉裕治 (オハイオ州立大学数学教室)
戸田格子のトポロジー

主目的は、半単純Lie群 G に関した(有限)戸田格子の解空間である等スペクトル集合の幾何学的構造を決定することです。特に、講義では、Lie 環 g=Lie(G) の元であるLax 行列がベキ零のときを考えます。 この場合、解空間が N+軌道で記述できます。(ジェネリックな場合はトーリック多様体になる。) N+を旗多様体に作用させるとSchubert 多様体と呼ばれる軌道に分解され ます。ここでは、等スペクトル集合のホモロジーがある種の Schubert 多様体のそれと一致することが予想されます。証明は G=SL(n) のときには出来ていますが、 一般の場合は終わっていません。この講義では背景になる数学(代数幾何学の初歩とLie環の理論)の説明を含め平易に結果を解説します。

Lecture 1, 13:00-14:30 「戸田格子とその解法」
Gauss 分解をもとにした解法から、解軌道が旗多様体の上で自然に定義されることを説明します (Companion embedding)。これによって等スペクトル集合をコンパクト化できます。旗多様体を記述するためにまず、 Grassmannian に関する事柄を復習します。さらにタウ関数の幾何的説明の準備として Plucker embedding を説明します。
Lecture 2, 15:00-16:30 「戸田格子のトポロジー」
タウ関数の零点集合の幾何を決定します。これは N+, N-軌道のインターセクションで記述されます。部分戸田格子を用いて等スペクトル集合の胞体分割を定義し、鎖複体を構成します。 最後にそのホモロジーを計算します。

予備知識をあまり期待しませんが、 佐藤理論の基礎を知っているとほとんどあたりまえの話です。講義は佐藤理論の入門だとも思って下さい。